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エンリッチメント大賞2020は、札幌市円山動物園のアジアゾウへの取り組み

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市民ズーネットワークが実施している「エンリッチメント大賞2020」の大賞に、札幌市円山動物園のアジアゾウ飼育の取り組みが選ばれました!

札幌市円山動物園 アジアゾウ舎(同園公式HPより)

アジアゾウの再導入で世界水準の施設に

札幌市円山動物園は1951年(昭和26年)に開業した北海道最古の動物園です。アジアゾウの「花子」がやってきたのはその2年後の1953年(昭和28年)です。

同園ではその時からゾウの飼育を継続していましたが、2007年に「花子」が死亡してからゾウはいませんでした。

この間に国際的にゾウ飼育のルールが変わって行きました。複数の群れで生活するゾウの習性を発揮できるよう、単独飼育は排除され床面はコンクリートの施設もどんどん否定されるようになりました。

ですが札幌市は未来を担う子供たちに、動物園という身近な施設でゆうゆうと暮らすゾウを見てもらいたいと、導入計画を進めました。

2014年、ミャンマーとの外交樹立60周年を記念して、4頭のアジアゾウがやってきることになったのです。

施設は国際基準を満たしていますし、冬にはたくさんの雪が積もる札幌でもゾウが快適に暮らすことが出来るよう、室内施設も広く充実しています

施設の外にも内部にも床には厚く砂が入れられており、ゾウはその砂を掘ったり浴びたりしますが、なんとその砂に自分の体を横になれるだけのくぼみを作って、そこに完全に横になり数時間も眠るというのです。

床がコンクリートの施設では、そこに横になるということはほとんどありません。

それだけ快適に暮らせる施設だということ!

しかしエンリッチメント大賞を受賞したその内容は、施設が新しくなったことだけではないんです。

環境エンリッチメントの実践で動物達が生き生きと暮らす

動物の施設が新しくなり、そこで動物たちが生き生きと生活することは、それを見るお客様にとって、非常に展示効果が高く動物に対する理解度も向上します。

ゾウは大きい。ゾウの鼻は長い。ゾウはたくさん食べてたくさん糞をする。

こういった見た目だけでのことではなく、「へえ~、あんな行動するんだ!」って目の当たりにすることが観覧者にとっては驚きです。

そんな動物の特性を発揮するためには、さまざまなエンリッチメントを実施し続けることが、飼育員の役割です。

ゾウは生きている時間のほとんどを採食に費やします。

採食のための散策も含まれますが、この採食エンリッチメントを変化させて、生きるために「食べる」行動を促進したことが今回の大賞の最大の評価点です。

飼育員に安全面を最大限に考慮した準間接飼育によって、動物のストレスも軽減されていますし、採血や身体チェックのハズバンダリ―トレーニングも進められています

飼育スタッフの弛まぬ努力と行動によって、ゾウの生活レベルが日々向上されて行く。

きっと繁殖する日も近いと感じています。

2015年に起きたマレーグマ「ウッチー」の不幸な事故から、札幌市円山動物園は劇的に改革し、日本を代表するハイレベルの動物園になっています。

きりらび
きりらび

動物ファーストの新しい施設を作ることはとても大切。

でも施設が出来てそこで飼育を開始してからが本当のスタート!飼育員は環境エンリッチメントを実施し続けること!

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