転職した会社は今までとまったく異業種でしたが、自分が培ってきた何かを使って仕事をするという意気込みでした。
ですがいざ入社して派遣されたところがまた動物関係(笑)。
今度は学生時代に勉強していた「家畜」の飼育施設でした。
でも、赴任そうそう配置部署も決まっておらず、毎日何を目的にどんな業務に対応するのか、一切指示などありませんでした。完全なアウェーです、アウェー。
周りにいる社員は私に対して挨拶しかしない。
会社のルールも業務も何もない中で、「さて、いったい俺はここで何をして行けばいいのか。」という状態でした。
ですが40歳半ばです。
黙って何もしないわけには行きませんし、それでは自分が許せない。
そこで、誰に頼まれたわけではないのですが施設内の補修に取り組みました。
幼少時から木工作業にはとても興味があり、木で何かを作ることには慣れていましたので、木工の補修はどんどん進みましたよ!。
電動丸ノコの特別教育も受けていましたので、工具を使ってどんどんあちこち直しました。
次は鉄鋼。鉄材を切断する工具の特別教育も、それを溶接するための教育も受講しており、作業を実施出来る有資格者でしたのでこちらもどんどん直す。
そんなことをやっているうちにそこにいる家畜を展示するために力を貸せ、ということになり結果的にはまた動物の展示に深く携わるようになりました。
ここにいた動物は、ヒツジ・ヤギ・ウシ・ウマ・ラマ・イヌ・ニワトリ…
家畜は今から約2万年前の、クロマニヨン人が描いたと言われているフランスの
「ラスコー洞窟」にもすでに描かれています。
数万年という長い年月をかけて、人間にとって有益な命に変えてきた動物です。
野生動物を展示することとはまたまったく異なった展示の展開が求められ、ここで大学時代の知識が役に立ちました。
現場の社員は何かと擬人化しようとする。
でも、見た目で同じように見えるヒツジとヤギは違う生き物。
それをわかりやすく伝える方が、「へえー!」ってなる。
「へえー!」ってなった方が人は理解出来るのです。
そして、「へえー」の後にはほぼ「そうだったんだ~。」って。
身近に感じていた家畜やペットだって種それぞれで個性的。
命はそれぞれ尊く、そしてその命を育む地球は今より汚れない方がいい。
ヒツジやヤギ、ウシやウマなどの家畜は草食動物です。
彼らが健康で健やかに育つには、健康な「草」が必要です。
健康な「草」は、健康な土と健康な水がなければ育ちません。
結局地球が汚染されてしまっては家畜も野生動物も暮らして行けないということ。
展示に関わる動物種が違えど、結局のところ私の活動の中心には、「地球環境」への想いが強くあるのだということを、この会社で再認識しました。
行動して形にして結果を残す。この繰り返しが信用になり、徐々に声をかけてくれる社員が増えました。そして会社からも評価されるようにもなったのです。
ここで過ごしている時に、ひょんなことから水族館で働く機会が巡ってきたのです。
さあ、今度は水に関わる生き物!
また展示する動物種は変わりましたが、根本はかわりませんので悪しからず(笑)
2度の転職で居住地も転々(笑)。
この先いったい自分はどこで骨を埋めるのでしょうか…。(笑)
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