台風や爆弾低気圧、エルニーニョやラニーニャ。
あっという間に気圧が変化して陸上も海も大荒れになってしまうことが、最近よくあります。これは、地球全体で排出される二酸化炭素などの影響による「地球温暖化」のためです。
そんな悪天候の間、生き物たちはいったいどこでどうしているのでしょうか?
陸上の生き物は森や草原などに身をひそめる
陸上の生き物たちは森の中や草原など、その体の大きさによって隠れる場所が違うでしょうね。
小さな虫などは草原や林の中の草の裏や根本などでこの悪天候をやり過ごすことが出来ると思います。
鳥や哺乳類は、森の中の風が当たりにくいくぼみやちょっとした洞窟などに身を潜めていることだろうと思います。
体が大きな哺乳類は草原にいるよりも、風や雨が当たりにくい森の中に隠れている方が、自分自身の身を守ることが出来ると思います。
悪天候時に鳥さえ見なくなることがその証拠。
生死をかけて身をひそめます。
大しけの時、トドやアザラシはいったいどこに?
では、水の中にいる、例えばトドやアザラシは大しけのときには、いったいどこでどうやって過ごしているのでしょうか?
北海道沿岸には、冬になるとはるか北、カムチャツカからトドやアザラシが南下してきます。海も凍り、餌さえ取ることが出来なくなるためで、大挙します。
そして波の穏やかな日には、沖合の岩場などに一斉に上陸して体を休めます。
時には100頭以上のトドが上陸しているところも!
そんだけ集まると、近郊の漁師さんは漁にならないで、網は入れないことが多いようです。魚がかかるよりも、網を破られてしまう・・・。
んで、このトド達は、比較的天候のいい時に陸に上がって休んでいますが、いったん海がしけ出す前には影も形も見えなくなってしまいます。
しけの時に、見かけるトドはまずいません。どこにいったのか?
しけているんだから、海の中の方が波に揉まれて危ないような気がしますが、そこは海獣類です。水の中の方が自由自在。
陸ではなく、海の中に避難します!
沿岸の波が高くなる前に、ずっとずーっと沖合に避難してしまうようです。
岸に近いほど波は高くなるので危険
悪天候時には岸に近いほど、波が高くなる「高波」が発生します。これは海底が浅くなるからで、津波の原理と一緒です。
波が高くなり海底が浅くなる岸に近い沿岸では、いくら水中が大得意なトドでも、あちこちに体をぶつけてしまって身が持ちません。
そこではるか沖合に避難して、波に乗るようにしながらこのしけをやり過ごすのです。いつまでって、しけが収まるまででしょう!
ですからしけの間中、海の中でおぼれないように波に乗っているので、天候が穏やかになればその疲れを取るために岩場などに上陸して、ひたすら休む。そして休んでいる近くで餌を探して体力を戻します。
津波が発生したとき、港に停泊していた船が一斉に沖合に出て行き、波をやり過ごすことと同じですね。
野生動物は種それぞれで身を守るスベを身に着けているんです。
大しけの時、トドやアザラシは沖合で波乗りか~。
疲れるよな~。体力あるな~、野生動物って!
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