飼育員になるには!

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家畜施設(酪農農場)の飼育員の仕事内容

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ウシの施設、ウマの施設、ブタの施設、鶏の施設…。

そのそれぞれで仕事の内容が違います。
そしてさらに例えばウシの施設と言っても、乳牛・肉牛・育成牛と種類が違うとまたその飼育員の仕事の内容も変わってきます。

乳牛の施設の飼育員は朝がとても早いです。

乳牛は出産後に出る牛乳を搾乳してそれを製品の原料として出荷するため、1日に2回の搾乳が必要です。

半日に1度の搾乳ですので、例えば朝5時と夕方5時というように、12時間間隔をあけて搾乳します。

私が通っていた大学には約120頭の搾乳牛を飼育していまして、毎朝5時から搾乳を行っていました。

朝5時から搾乳するには朝4時半頃から農場に出向き、農場のあちらこちらに散って休んでいる牛を起こして搾乳する場所へ集めます。

搾乳する場所は円形の「ミルキングパーラー」で、一度に12頭入ることが出来、これに入ってから出るまでに搾乳を終えるように、この円形版がゆっくり回ります。

このパーラーに入る前に広い乳牛の待機場があり、搾乳前にここに農場内のすべての搾乳牛を事前に集めるのです。

のんきな牛、気ぜわしい牛、我先に走る牛…。
牛にも個性があり、搾乳時間がわかっているのですが行動はそれぞれです。

しかし搾乳は必ず行わなければなりません。
搾乳せずにそのままにしておくと、乳房の中で炎症を起こします。
乳房炎といって、発熱し死亡する場合にある大変怖い病気になってしまいます。
乳房炎を起こした乳房から出る乳には塩分が入るため、少しなめてみると塩気を感じる食味に変わります。

搾乳を終えると牛舎内の清掃を行います。

スタンチョン式という方式で1頭ずつをつないでいる牛舎では、それぞれの牛が排せつしたフンを集めて一輪車に積み、屋外にあるたい肥場に廃棄します。

集めたフンはその後場所を移動して発酵させ、牛糞たい肥にして放牧地へ散布します。
たい肥作りは時折「切り返し」と言って、積んだたい肥をひっくり返す作業が必要で、
この作業にはホイールローダーという重機を使用します。

放牧地の採草も行います。
これは冬の間に給餌する乾草を、大きなロールにして作って置くのです。

採草にはトラクターの後ろに機械を付けて行いますが、まず草を刈り、刈った草を広く広げて乾かし、乾かした草を一列に集め、集めた草をロールに巻き取るといった行程ですが、これらの行程すべてで後ろの機械を変えて作業します。

トラクターの運転は、大型特殊車両免許取得者の作業ですので所持しているとすぐに作業実施が可能です。
トラクターの作業は採草の他に、コーンサイレージを作るためのコーンの収穫や、
サイレージを作るための圧縮作業にも使用します。

また、生まれた仔牛の世話も行います。
もちろん出産時の補助も!
生まれた仔牛には母牛の初乳を搾って必ず飲ませます。
初乳には仔牛が生きて行くのに必要な免疫がたくさん入っています。

仔牛は一定期間「カウハッチ」という仔牛専用の小屋で1頭だけで飼育し、個別に健康や成長の管理を行います。
少し大きくなると仔牛だけの一群チームに集めて管理します。
その後は育成牛群として、放牧管理を開始します。

1日1回必ず牛乳を出荷します。
搾乳した牛乳は「バルククーラー」という牛乳を冷蔵保存するタンクに保管しますが、
大きなタンクローリーで集荷に来ますので、このローリーにタンクから牛乳を移動し
工場へ出荷します。

この他に、人工授精の補助や動物の移動、施設の維持管理、草地への施肥、時には草地の更新を行います。

ウシは大型の家畜で、食べ物の量も排出する糞の量も非常に多く管理も大変ですが、人が生きて行くのに必要な乳や乳製品、肉などを生み出してくれる、大切な家畜です。

衛生的な管理も綿密に実施しなければ伝染病にかかるリスクも高くなってしまいます。
最近では国内各地で発症した「口蹄疫」が大問題になりました。

農場に侵入する人や車両への衛生管理もとても重要です。

きりらび
きりらび

牛を飼育している農場管理の中でも、乳牛の牧場は毎日2回の搾乳を欠かすことが出来ない。人手と時間がかかる割には、牛乳って安いよね!

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