担当動物のことより、他人の一言を一番気にするようになると危険信号

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飼育員は自分の担当動物のことを、常に一番に考えて日々業務のエネルギーを費やすことがとても大切で、それが飼育員にしか出来ない重要な役割です。

でもいつの間にか先輩や上司の言うことばかりが一番気になり、それによって飼育業務がおろそかになってしまう飼育員が非常に多いのです。

そんな人は飼育員として向かうべき方向が完全に間違っていて、これは危険な信号なのです!

「飼育員になることが夢」と言う飼育員は危ない

面接の時には口を揃えて面接官にこう言います。

「私は小さい時から動物が大好きで、飼育員になることが夢でした!」

夢がかなって飼育員になった方の多くが、2~3年後には飼育員としての成長が止まってしまうことも事実です。

なぜなのか…。

それは、飼育員になることがゴールであり、夢に描いていた飼育員になれたことで夢がかない、その達成感のために活動が停止するためです。

このタイプの方は、飼育員として動物と一緒に時を過ごすことが何よりの至福で、自分の心が満足したことでその先に進めなくなってしまっていると思われます。

うーん、それじゃますいよね!

動物の飼育員といっても、「野生動物飼育施設」「愛玩動物飼育施設」「家畜飼育施設」というように飼育する動物によってその業務内容も心構えも違ってくるけど、イヌやネコなどの愛玩動物やウシやウマなどの家畜は、長い長い時間をかけて人間が人間の生活に必要な命として改良してきた動物たち。

動物の個々に意思はもちろんあるが、生死は人間に委ねられてしまいます。

その一方で野生動物は、人間との関りが薄く彼らは自然下で逞しく生き抜き、そして人間の生活とは無関係に、種をつないでいます。

人間の主観は一切介入出来きないのです。

動物施設で飼育管理するにおいてもこの点を十二分に考慮の上で、動物の飼育管理に当たらなければならず、特に野生動物飼育施設においては、飼育員の主観的な判断や管理は飼育動物にとってプラスにはなりません。

この点を理解出来ない「飼育員になることが夢」だった新人飼育員は、理想と現実の狭間で前に進めず、やがて撃沈・・・。

残念な結果にならないように、「主観」ではなく「客観」で動物を観察し判断することに徹底して、意識改革することがいいでしょう!

動物のために行動して失敗して、試行錯誤することが飼育員としての成長につながりますよ!

動物に向う意識が人の一言に向うようになると危険

そしてさらに先輩や上司の一言が異常に気になるようになってきてしまいます。

本来業務のエネルギーは動物に対して向けなきゃならないのに、人に対してエネルギーが向かうようになってしまうと危険です

人の言うことを気にしないという意識はとっても難しいけど、人の言うことがとても気になりだすと、微妙な動物の変化などに気付かなくなってしまのです!

そんな状態になっている人に限って、それに気づかないので相変わらず人の言ったことがとっても気になってしまう・・・。

飼育員の業務はルーティンも多く、何も考えることをしなくなってしまうと、毎日毎日流れで業務を実施してしまい、本人はそれで仕事をしている錯覚に陥ってしまうことが少なくありません。

そうなるとさらに最悪!

ますます人の言う一言が気になるようになる。

誰がこういった。あいつがああ言っていたと聞いた。こっちは一生懸命やっているのになんでごちゃごちゃ言われなきゃならない・・・って。

エゴサーチに走ったり、SNSで愚痴を広めて慰めを受けたり・・・。

はぁ~?

そんな傷のなめ合いをしていてもまったく解決なんてしないんだよ。

人に何かを言われてそればかり異常に気になったり、それが元で行動出来なくなってしまう根源は、自分自身の知識不足と経験不足に他ならないのです。

そんなことに自分の意識が振り回されて、ますます動物へ意識が向かなくなってしまう。

そして最悪は、担当動物の変化に気づくことなく、動物は死亡・・・。

飼育員はそうなる前に本来向かうべき方向を思い出して変えなきゃならないはず。

飼育員は担当動物の生活環境を、昨日より今日、今日より明日というように、日々向上して行けるようにエンリッチメントをし続けなければならないし、動物に対してそれが出来るのは飼育員だけ。

毎日毎日自分のエネルギーを注ぐ相手は担当動物であり、人ではないんですよ!

だから・・・

人の言うことを気にしている余裕などない!

他人の言うことを気にするようになったということは、動物に対する意識が薄れてきた証拠でもあるのです。

危険信号が出ていませんか?

きりらび

飼育員が毎日エネルギーをかけるのが担当動物。人の言うことが気になっているということは、動物に気が向いていない証拠!

危険信号ですよ!

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