飼育員になるには!

動物の飼育員を目指すあなた、
飼育員として成長したいあなたにとって
多くの気付きがあるナビになることを
願っています!
「動物が好き」なだけでは続かない、
たくさんの命に関わる仕事です!

READ MORE

日本盲導犬協会の、関西弁の盲導犬が「誤解しないでほしい」と訴えるCMが話題

スポンサーリンク

「世間の誤解にほえさせていただきますわ」という佐々木蔵之介さんのアテレコで賛否話題になっている日本盲導犬協会のCMについて、パピーウォーカー経験者の私も「ほえさせてもらいます!」
結論から言うと、盲導犬とユーザーさんを知らない人の偏見です。

そもそもイヌと人との歴史は数万年前に始まりますが、イヌはどうやってイヌになったのかは以下の記事を読んでみてください。

人にとってイヌは家族になり、古代のお墓にもイヌの骨が一緒に見つかっています。

盲導犬の実態

盲導犬は現在全国に約1,000頭が活躍していますが、年間で約130頭が新しく盲導犬としてデビューしています。

そして目の不自由な盲導犬を待っている盲者の方が全国で約8,000人もいらっしゃいます。

盲導犬候補として生まれ、パピーウォーカーに飼育を委託されたパピーの中で1年後に訓練犬として残るイヌは40~50%です。一方で、繁殖犬候補になるイヌは10~20%
それ以外は希望する一般の方に引き取られます。

盲導犬候補として協会で訓練を受ける期間は8か月から1年ほどですが、この期間の訓練や試験によって盲導犬としてユーザーさんとマッチングするイヌは10~20%です。
ですからパピーとして生まれて、盲導犬になるイヌは全体の10%程度です。

盲導犬としての適性と性質を持ち合わせたイヌは非常に少なく、ストレスをかけて人間が勝手に作り上げたイヌではないということです。

パピーウォーカーの役割

パピーウォーカーは約1年に渡ってパピーを預かりますが、この間に協会からは成長に合わせて課題が出されます。
基本的には元気でいろいろな経験をすることなのですが、人の食べ物を欲しがらない、ソファーやベッドに上がらない、物事にびくびくしない、無駄吠えをしない、「スワレ、マテ」などの声に従うことが出来る…など、
家の中で生活する上で必要なことを躾ける課題ばかりです。

ラブラドール・レトリーバーは盲導犬に最適な犬

盲導犬に適切な犬種はラブラドール・レトリーバーが多いのですが、ラブはとっても活発で温厚で、そして何より人が大好きです。人と一緒にいることが幸せになったイヌです。

ですから人から褒められたり、撫でられたり、指示を出してもらったりすることが何より楽しく好きなのです。
それがトイレの指示であっても、指定の場所でしたことに対して褒められるとしっぽをブンブン降って大喜びします。

これは盲導犬としての訓練中も同じ。
訓練士さんから指示を待ち、その指示通りに行動することが楽しくて仕方がない。
それはイヌ好きであれば、顔の表情としっぽの振り方でわかるのですが、そうではない方にとっては、盲導犬はストレスばかりと思われることでしょう。

パピーと一緒に生活を続けると、成長に従って吠える必要がないので吠えない、ということが目に見えてわかります。
よく吠えるイヌは、何某かの不安やストレスのために吠えます。きちんと吠える理由があるのですが、それがなくなると吠えなくなるのです。
小型犬がよく吠え、大型犬は比較的吠えないのはこのためです。

動物のストレスは血中のホルモン値でわかる

イヌはストレスを感じているかどうか、盲導犬の候補犬で行った実験結果があり、コルチゾールというストレスホルモンの数値を図り、そのストレス度を科学的に判断しています。

北海道にはばんえい競馬という、大きな馬がたくさんの重りを載せたそりを引きレースを行うという競馬があります。


このレース、傍から見ると鼻息荒く重たいそりを引き、しかも坂の障害を2つも越えなければならない、動物にとってとてもストレスのかかるものに見えますが、この馬の血中コルチゾールを定期的に測定した結果、レースを行っている馬より引退してそりを引かなくなった馬の方が、ストレス値が高かったという、研究結果があります。

ユーザーさんとのマッチングも時間をかけて

盲導犬として試験に合格したイヌは、彼らを必要としている目の不自由なユーザーさんと3~4週間にもわたって合宿生活を送り、お互いマッチングします。
この間にユーザーさんも盲導犬もお互いのことを理解し、一緒に生活する習慣を身に着けるので、盲者の方はイヌの世話が出来ないということは明らかな偏見です。

科学的データからはっきり証明されていることも多く、人間側の感情だけで盲導犬への偏見、盲者の方への偏見を持った目で見てほくないと思います。

盲導犬は「行け」という指令に対して危険性があればその指示に従わず、ユーザーさんの命を守ります。これを、「不服従の服従」と言いますが、これほど高等なことをなんなく行えるようなイヌだけが盲導犬として活動しているのです。

きっと歩行の誘導だけであれば、この先AIを駆使したロボットでも可能でしょう。

ですがユーザーさんにとって盲導犬は頼りになる相棒
そして盲導犬にとってユーザーさんは一緒にいて幸せな家なのです。

きりらび
きりらび

ラブはほんとに人が大好き。でも体が大きいからしっかり躾をしていないと人の方が体力的にヤバい(笑)。

どのイヌも基本的なことは遅かれ早かれ出来るようになります!

コメント

タイトルとURLをコピーしました