動物園やサーカスなどで、野生種の動物を使用した曲芸について、今はそのほとんどが中止されています。
一部アフリカや中東などでラクダの背に荷物や人が乗って移動したり、東南アジアではアジアゾウが同じ使役として使用している国や地域があります。
ですが、あくまで頭数を限って家畜化して、現地では重要な役割として人間の力になって使役的な役割と実施しています。
では、水族館でのショーはどういった役割なのでしょうか?
多くの水族館では、イルカをはじめアシカやアザラシなどの海獣類のショーが当然のように実施されています。
動物園では廃止または中止して、水族館では継続している…。
陸で生活する動物は止めたけれども、水に関わり生活する動物はOK?
それが違いではありません。ただ単に、水族館では続けて行っているだけです。
動物園やサーカスで行われていた曲芸的な演技実施は、動物種それぞれの特性を擬人化してしまうことで、本来の動物らしさを伝えることが出来ません。
それに違和感を持つ人が多くなり、結果的になくなってきたわけですが、近い将来、水族館で実施されている多くの動物ショーでも、一般の方が同じ違和感を持つようになるのは、今後そう長い時間はかからないでしょう。
擬人化は動物種本来の特性を消してしまいます。人間の嗜好に合わせた擬人化を続けることは、動物園・水族館が本来伝えたいことと反します。
水族館で行われている今現在の「動物ショー」は、その内容を次第に変えて行くことでしょう。
動物園水族館先進国と言われている、ヨーロッパや北米・オーストラリアなどでは、
すでに廃止に決めた国や地域も多くなっています。
野生動物は種ごとでそれぞれに特性を持っています。人間の好みを加えることなく、ありのままの個性的な姿と行動をしっかり展示し彼らが暮らす自然環境にも気付きの場として活動することがこれからの水族館に求められています。
今後数年で、水族館の「動物ショー」の中身が変化してくるでしょう。
今まで良かったことを継続することがいいわけではない。
水族館の動物ショーも変わって行くだろう。
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