水族館の飼育員には大きく2つのグループに分かれます。
一つは魚類担当、もう一つは海獣類担当。
海獣類を飼育していない水族館もありますが、今回は海獣類担当の1日の仕事の内容をお伝えいたします。
1日の業務内容(一例)
8:30 出勤後着替えてミーティング
8:40~10:00 動物舎内清掃・調餌
10:00~11:00 動物ショー実施・トレーニング
11:00~12:00 資料整理・解説版などの作製
12:00~13:00 昼食・休憩
13:00~14:00 動物ショー実施・トレーニング
14:00~16:00 濾過槽逆洗等作業
16:00~17:00 動物ショー実施・トレーニング
もちろんその日によって実施することが変わります。
魚類担当の一番重要な点は、水温と水質のチェックで、魚の生活環境への配慮と管理が大切でした。
ですが海獣類や鳥類など海獣類の担当においては、動物園の飼育員と同じように動物個体への配慮が重要になって来ます。
獣舎内の清掃といっても単にきれいにすることが目的ではなく、昨夕から朝までに排泄したフンの硬さや色などの状態を確認して、健康管理上必要な情報を得られるような観察が大切になってきます。
ハズバンダリ―トレーニングは必須の業務
哺乳類や鳥類は、魚類や両生類と違って恒温動物です。
健康管理上、体温のチェックは非常に重要ですが、トレーニングによって「動かない」ようにしていてもらって、検温する。
こういったハズバンダリートレーニングは日常的な健康管理には非常に重要なことで、水族館の海獣類飼育員にとって大切な業務です。
ペンギンやペリカンなどの鳥類の飼育管理も基本的には海獣類と同じで、個体それぞれの給餌量と採餌量の把握や、体重管理、毎日のフンの状態確認、羽毛の状態や行動の変化などの把握も飼育員でなければ出来ない業務です。
もちろん海獣類も水中生活しますので、水質と水温の管理は重要ですが、魚類担当の方でより厳密です。
飼育員はトレーナーとしての業務もある
多くの海獣類飼育水族館では動物のショーを実施していますが、このショー実施に当たっては「トレーナー」として行います。
日によってショーの回数も違ってきますが、ゴールデンウィークや夏休みなどたくさんのお客様が来館される時期にはこの回数も増やして実施する場合もあります。
水族館で飼育している動物の餌はほぼ魚です。
餌の大きさや形は動物種によって当然違いますが、飼育員は3枚おろしや5枚おろし、ブツ切りや皮引きなど、いろいろなタイプで魚をさばいて餌として準備出来るようになってしまいます。
丸々1匹から刺身を作ってしまうことなど、あっという間に出来るようになってしまいます。
水族館の生物の餌はほぼ魚介類。生物の口や食性によって、餌の種類や大きさを変えることは想像できるけど、あちこちに魚のウロコがくっついて…(笑)。
バスで通勤している社員は、同乗のお客様がよく「なんか魚くさいね。」と言われてしまうそうです!
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