私が今まで飼育したことがある生き物を思い起こしてみました。
まず幼少期から少年期は、昆虫やカエルなど、自分自身で野山に出向き捕獲してくることが出来る生き物が主でした。
春になって雪が溶けると近くの田んぼにはカエルが卵を産みに出てきます。
サンショウウオも産卵に来ますが、カエルの卵は1個1個丸い卵が固まりあっていますが、サンショウウオの卵は透明なチューブ状の中に、黒い粒粒が入っています。
表現しにくいのですが、一目瞭然です。
もちろん種によっても卵の大きさや形は違いますが…。
卵から採取してきたカエルはすぐに孵って小さなオタマジャクシになります。
これを後ろ脚も前脚もしっかり出て、水から上がってくるようになった時点で
採取池へ戻しに行きます。
なぜなら、陸上で活動出来るようになると、家の中のいたるところへ逃げ出して悲惨なことになってしまうからです。
というのも、この悲惨な状態は何度も経験しています(笑)。
次は昆虫。
やはり基本は自分で採取~飼育~繁殖~自然復帰です。
今考えると、「生息域外保全」の完成版ですね。
しかもおせっかいなことに、「保全」が必要な希少種ではなく、どこにでもいるキリギリスやエンマコオロギ。
キリギリスやコオロギなどの直翅目バッタの仲間は孵化してから成虫になるまで、6回ほど脱皮をします。そのたびに大きくなる。脱皮に失敗すると皮の下の体は変形し、その後回復しにくい状態になり、繁殖にも大きく影響します。
甲虫類であるクワガタは数年がかりです。
夏に捕獲してきたクワガタを、オガクズと腐った木を砕いたものを混ぜた容器に入れ一時期のみメスと一緒にして繁殖します。
その後オスとメスはそれぞれ別々の容器に入れて越冬します。
卵は孵ってオガクズと木を砕いたものを食べ成長して翌年の夏に成虫に羽化します。
サナギは成虫と同じ形でこもりますが、このサナギを見たくてサナギ部屋壊してしうまうこともたびたびありました。
サナギ部屋が壊れると、体の一部に負担がかかり、その部分が変形して成虫になるので
羽や足が変形してしまうこともありました。
このころはインターネットなど影も形もありませんでしたので、すべて実務で経験し、失敗を繰り返してたくさんの命を死なせてしまいました。
オニグモのお尻から出される糸が、クモのお腹の中でどうなっているのか不思議で何匹も何匹も捕まえてはクモの腹を裂きました。
クモの腹の中には、ミシンのボビンのような糸がたくさんまかれたものが入っていて、
そこから糸がどんどん出てくると思い込んでいたのですが、何度確認しても、クモの腹の中から出てくるのは黒っぽいドロッとした液体でした。
この液体は、小さな穴がたくさん開いているクモのお尻から出され、出た液体を足の先でつけ伸ばすと、その液体が空気に触れた瞬間に固まりスーッと伸びて行く粘性の高い糸になることは、かなり年数がたってからのことでした。
子供のころはたくさん殺生してしまいました。
ひどいものです。でも殺生したたくさんの命が、生き物の命を教えてくれました。
今考えると申し訳ないけど、たくさんの小さい命を犠牲にしました…。今の考えは基本的にこのたくさんの命のおかげ。
小さな生き物を飼育する経験はとっても重要。
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