ウマやウシなど家畜の飼育員、イヌやネコなど愛玩動物の飼育員、そして動物園や水族館など野生種動物の飼育員。
動物飼育員は、「命」を預かる重要な仕事です。
命についての理念や考え方は人それぞれですが、飼育員として絶対に譲れない「信念」を持つこともとても重要でしょう。
生き物の食料はみんな「生き物」
生き物の「命」に関する考え方や、その命が育まれる環境や自然に対する考え方は人それぞれです。
ですから人が生き物に対して行う行為自体もそれぞれ。
人も含めて、生き物は生き物の命を頂いて成り立っています。
肉を食う人も食わない人も、野菜だけを食べる人もあまり食べない人も、魚を食べる人も嫌いな人も、米を主食にしている人もパンを主食にしている人も、生き物にとって食料=餌はみーんな、「生き物」です。
だから日本人は食事の前に、「いただきます。」と言うし、食べ終えると「ごちそうさま」と言います。
言わない人もいますが、私は必ず言ってしまいます・・・。
「命」を頂きます、なんでしょうね。
そして、食べなくなるとそれは近いうちに死を迎えます。
「生きることは食べること」なんです。
「命」を預かっている飼育員の責任は重い
いろんな分類の動物がいて、その命に携わる飼育員もそれぞれにいますが、やっぱり「命」を預かっているという責任は、とっても重いものですよね。
「あー、死んじゃったー。まあ、仕方がないか・・・。」ってならないはず。
どうしてそうならないのか、飼育員であれば「生命観」や「自然観」など、何があっても譲れない信念と理念を持っているべきと思っています。
私は個人的にそれを明確に持っていて、動物に対して絶対にやらないことが決まっています。
個人的なことなので、それは私の腹のうちだけ(笑い)。
私は野生動物種の飼育施設で長年働いて来ましたので、野生動物に対して、そして野生動物が生息する自然環境などへ、確固たる信念を持っており、実はこれが以前の会社の経営者と合わず、それが原因で会社を辞めました。
自分が持っている譲れない信念を曲げてまで、その会社に居続け生きて行くための給料を受け取ることが私には出来なかったし、嫌々続けるという決断はしなかったというだけです。
動物はそれぞれ自主を持っています。
飼育管理は人が行うものですので、動物の自主を人間が決めてしまう場合も多くあります。もちろん人間が決めなければならないのですが、人間の好みで決まってしまう場合が、実は少なくないのです。
「人間の好み」の多くは、「利益」です。
利益を求めることを強く望むと、客観的ではなく主観的になり、人間の嗜好に偏った判断と内容になってしまう。
これでは本当の「動物ファースト」の飼育管理を実施することにはならず、結果的には長続けられる施設運営の理念が欠如してしまうのです。
生き物の命にまっすぐ向き合っている飼育員は、会社に忖度せず自分自身の中で譲れない信念を持ち、それを発揮する場と探して進化まい進してほしいと思います。
新型コロナで今までの社会生活は破壊されました。
飼育員として、そして飼育員になろうと決意している方に対して、来年も情報発信して行きたいと思っています。
周りに振り回されない、命の対して飼育員としての「信念」をしっかり持とう!
「命」に深く関わる重要な仕事なのだから・・・。
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