動物園飼育員の1日の仕事内容(公立施設編)

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飼育員は毎日いったいどんな仕事をしているのでしょうか?

動物園、水族館、家畜、ペットなど、飼育している動物によってもかなり違いますし、
公立なのか私立なのかによってもかなり違います。

では、公立の動物園の一例です。

公立の動物園の飼育員は専門員として、その職に特化している動物園多くなってきています。ですから募集時にも「飼育員」としての募集ではなく、「動物専門員」として採用募集が公開されます。

この募集枠で採用された場合には、市役所の他部署への移動は定年退職するまでありませんので、一生飼育員です。
それだけ専門的な職種だということです。
経験を積まなければ、一人前にはなれないということです。

出勤後   ミーティング実施
      動物放飼
      担当動物舎で清掃
      担当動物の飼料準備
      動物の行動観察
      記録整理
      グループ勉強会
      担当動物舎へ配餌
      動物収容
      引継ぎミーティング
                 退勤

どの業務も重要です。

飼育員は掃除して飼料を作って給餌して終わり、ではありませんし、動物が好きで採用されたとしても、野生種である飼育動物の近くに寄ることも触れることも基本的には出来ません。

飼育員は、担当の動物が飼育舎という限られた場所の中で、種それぞれが持つ特性を発揮出来るように、日々努力を続けます。

例えば、ヒグマの担当になりました。
ヒグマは肉、魚や果物や野菜など、非常に多くの種類の食べ物を食べる雑食性の大きな動物です。

体が大きいために、1日で30㎏以上の食物を食べますが、とても広い範囲を散策しながら食べ物を探して食べる習性があります。

ですから給餌においても、一度に30㎏の餌をドンと置いておけばいいのではなく、少しずつあちらこちらに散らして配餌して、探しながら食べるような工夫を凝らした給餌が必要になってきます。

このような動物への措置を「エンリッチメント」と言います。

そしてこの採食パターンは毎日同じではなく、餌の場所や種類、そして量や時間も随時変化させながらあくまでヒグマが自然下で起こす行動を喚起するように実施します。

これを行わないと、小さな狭い獣舎内に居続けるヒグマの行動は向上せず、ストレス性の同じ行動(常同行動)を繰り返す、動物にとって非常によくない飼育管理になってしまいます。

そのために飼育員は十分な観察時間を取り、飼育担当動物の行動を観察して記録し、
その行動パターンを理解する必要があるのです。

観察記録は科学的に分析し数値化して、飼育動物の行動向上につなげるため、VTRや定点写真は欠かせない道具になっています。

観察記録を分析し、誰でも理解できるようにデータ解析するためには「数学」的な知識も必要ですね。

きりらび

公立動物園の飼育員は最近専門性が強く、採用時から専門職的になっています。動物を観察し、その行動を分析することも重要な飼育員の仕事になりつつあるね!

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