日本国内にはいろいろなタイプの動物飼育展示施設があります。
そしてその運営母体も様々ですので、飼育員の業務内容や給与もそれぞれです。
陸の動物を主に飼育展示している動物園。
水の動物を主に飼育展示している水族館。
動物をアトラクションやイベントなどに使用している飼育施設。
家畜の飼育展示施設。
イヌやネコの飼育展示施設…。
牧場的な施設へお客様に入園してもらって、「家畜」を身近に見てもらう施設もありますね。
ファームツアーや牧羊犬によるヒツジ追いの様子を見てもらったり、
ヒツジの毛刈を公開している施設もあります。
野生動物の飼育員になりたい方は、「動物園の飼育員」になりたい、「水族館の飼育員」になりたい、と言うようにはっきり分かれますが、それは何故なのでしょうか?
陸の動物が好きなのか、水の動物が好きなのかは、個々人の好みだろうと思います。
好きなアーティストも、好きなプロサッカーチームも人それぞれ。
好きな色も、好きな食べ物も、好きな服も、好きな人も、やっぱり人それぞれ。
これはもう、人の好みなので他人がどうこういうことではありません。
ですが、ここでいつも疑問に感じることがあるのです。
動物園や水族館には毎年たくさんの学生さんが飼育実習に来ます。
それぞれ目的があって施設を選び、受け入れしてもらって実習を実施しているのですが、そんな皆さんに私が聞くことは、
「何故動物園の飼育員ではなく、水族館の飼育員になりたいのか?」です。
「水に関わる生き物が好きだからです。」との返答があります。
そうですよね。好きなんですよね~。
で、「動物園の飼育員は興味ないですか?」と聞くと、「あんまり興味ないです。」との返答…。
??? 興味がない?それは大問題です!
人間が、施設という限られた枠組みのみで、線を引いてはまずい…。
自然環境には線は引かれていません!
動物園と水族館という分別は、単に施設規模で分けざるを得ないということだけです。
動物園も水族館もその両方を設置運営することは、施設規模が莫大に大きくなり、運転資金も莫大に必要です。
施設の設置面積も非常に大きくなるので、広い広い土地も必要です。
日本で初めて上野動物園が出来てから、この日本国内では動物園と水族館に分かれて活動せざるを得なかっただけで、それが今や別々の施設といった感覚になってしまったと思われます。
動物園の飼育員になりたいと思っている方の多くは、水族にも興味を持っている方が多く、「どちらも興味がある。」と返答する方が多いのです。
自然の中で暮らす生き物は、陸にも海にも川にも空にも、線などひかれていない中で生きています。
陸上に巣をもち、水中で餌を獲るカワウソのような哺乳類も、水中で生活し、陸上の草をたくさん食べるカバのような動物もいます。
人間が線引きなどしない方がいいのです。
動物園と水族館の違いはほんとはない。
今は魚がいる動物園もあるし、陸上の哺乳類がいる水族館もある!
コメント