オス・メスの記号はどうやって決まった？

オスの記号は♂、メスの記号は♀。

これは誰でも知っていますが、そもそもこの記号はどうやって決まったのでしょうか？

動物の飼育員なら知っていてもいいですよね？
何せなんでも興味を持ち、「なぜなぜ」を常に続けて行くことが、
飼育員としての向上に直結するのですから。

「♂♀」のこの記号は、生殖器をイメージしているわけではありません！
勘違いしていませんでしたか？

古代ギリシャでは、地球上で起こる様々な変化、例えば季節の移り変わりや
動物の繁殖、作物の出来不出来や収穫時期、天候や昼夜の長さ…。

こういったことは、地球以外の太陽やたくさんの星の動きに関係しているらしい
という発想から、天体学や占星術が発達して行きました。

地球上で起こる事象が天体と関係があるとのことから、
やがて古来の神々と関連付けて考えられるようになりました。

水星はマーキュリー、火星はマーズ、木星はジュピター、土星はサターンと
いったようにです。

それぞれ太陽系の星は神の名前と関連付けられましたが、やがて特定の金属とも
関連付けられるようになったのです。

太陽（ヘリオス）は輝く金。
火星マーズは、武器の原料になる赤い金属「鉄」。
金星ヴィーナスは鏡の原料になっていた緑の金属「銅」。

そののち中世ヨーロッパになると錬金術師が、古代ギリシャ人の残した記号を
使うようになりました。
そして、生物分類学の父と言われ、二名法を普及させた「カール・フォン・リンネ」も
「自然の体系（Systema Naturae）」（1735年）の中でこの記号を使用しています。

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そしてその後リンネが発表した「植物界の交配（Plantae Hybridae)」（1751年）の中で、鉄の盾と鉾を使う「マーズ」をオスの記号として、
銅の鏡を使う「ヴィーナス」をメスの記号として使用しました。

リンネがこのマークを世に送り出した、ということですね。

何でも一番最初に実行する人はすごいですね。