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水族館飼育員と動物との信頼関係とは?

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水族館で働く飼育員は外から見ると花形です。
特にイルカショーにおいては、トレーナーが出したサインに対して
次々とイルカが従い、憧れの仕事の一つになっていると思います。

イルカショーに限らず、アシカやアザラシなどの海獣のトレーナーも同じです。
お客様は皆こう思っています。
「トレーナーさんの言うことを聞いて、イルカっておりこうだね。」

それは全く違います。

人の言うことを聞く野生動物などどこにもいません!!
そんな簡単に人の言うことを聞いていれば、
野生動物は皆、死に絶えてしまいます。
人だって人の言うことは聞きません(笑)。

動物と飼育員(トレーナー)はある意味信頼関係がなければなりません。
「信頼関係」というと、人間同士のそれと勘違いしてしまいますが、
人間同士のそれとは異なります。

人が出したサイン→サインの意図通りに行動→トレーナーからOK→餌

この一連の流れがあり、最終的に「餌」という動物が好むものを得る。

この場合「餌」はその行動に最終的OKという意味の「強化子(きょうかし)」
言います。動物はトレーナーが意図している行動を取ったことで、
その行動を強化するための強化子がもらえる。

逆に意図していない行動や、行動しなかった場合には強化子はない。

動物とトレーナーの想いに差異があり、行動は強化されなかったわけで、
強化されたよというOKの時に強化子を得るという信頼関係があります。
動物は自分の意思とは異なるサインを出されても、
それを拒否することもしますし、そもそもサイン自体を見ないこともします。

行動強化は、人間側の意思だけではなく、動物自体がやりたい方向へ導かなければ
長く続きませんし、強化されないのです。

動物が自分自身で起こしたい行動とは、自然下で実際に行っている生態として
そもそも備わっている行動です。
その行動を喚起し強化することは、自然下よりもはるかに狭くて刺激の少ない
飼育環境下において、彼らの行動を促進するために絶対に必要なことなのですが、
これを「行動エンリッチメント」と言います。

飼育環境下で行動を強化促進し、そもそも動物が持っている特有の行動を
たくさん発揮できるようにトレーナー=飼育員は毎日行動エンリッチメントを
実施
して、飼育動物の環境や行動を促進し続けなければならないのです。

水族館の動物ショーは人間が動物に「芸」を仕込んでやらせている、
と思われています。
だから、「言うこと聞いておりこんさん。」という一言が出る。

動物は決して人の言うことをおりこうさんに聞いているわけではないのです。

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