ウシやウマ、ヒツジやラマなどの家畜を飼育して展示し、観光的に運営している施設も全国各地にはあります。
動物園や水族館で展示している野生種とは異なり、人との長い歴史の中で今の生体に至った家畜ですが、生産動物としての農場ではなく、展示動物としても人気があります。
千葉にある「マザー牧場」はとても有名で、牧羊犬ショーや羊の毛刈りなどもあり、ニュージーランドのアグロドームで実施しているショーをそのまま実施しています。
マザー牧場 公式HPはこちらから
人の生活には欠かせない存在ですが、家畜といってもその生態や習性はさまざまで
よくわかっていない部分も多いですね。
ヤギとヒツジはどこが違う?
例えば同じような鳴き声「メェ~」と鳴くヤギとヒツジ。
どこが違うでしょうか?
ヤギもヒツジもそれぞれ野生種から分化したのですが、元々ヤギは単独性が強く、一方ヒツジは群れで生活する動物です。
この性質が家畜化された現在も引き継いでいます。
ですからオスのヤギを複数頭一つの飼育スペースで飼育するとお互いに頭をぶつけあって弱い方がケガをします。
基本的には1頭ずつのスペースで飼育することがよいと思います。
同じ鳴き声のヒツジは1頭にしてしまうと不安で不安でストレスが増大します。
眠れない夜に「ヒツジが1匹、ヒツジが1匹…。」と数えるようになったのも1頭のヒツジが動けばそれに吊られて次々と移動する習性からのこと。
ヤギは1年1回毛が生え変わりますが、ヒツジは人の髪の毛と同じように一生伸び続けます。
ヤギは成獣になるとあご髭が筆のように伸びますが、ヒツジにはありません。
ヤギは成獣になるとあごに肉だれが出来ますが、ヒツジにはありません。
どちらも角が生える種と生えない種がいます。
ヤギの毛から出来たものは「カシミヤ」、ヒツジは「ムートン」「フェルト」。
こんな違いがあるのですが、ラマとアルパカの違いやダチョウとエミューの違い、ニワトリのいろいろ、ウマのいろいろ…。
こうやって思い起すとわかっているようで知らない家畜あるあるを間近で楽しく観覧できる施設がここですね。
広い牧場に点在する多数のヒツジを、牧羊犬1頭で集めてくる様子を見ることもそうそう普段観覧できることではなく貴重です。
製品として「肉」や「卵」などは近くのスーパーで毎日深く関わっていますが生体についてはこういった施設で観覧することで理解が深まります。
生産農場とは違う重要な役割があると思います。
ヤギとヒツジの違いをいくつか答えられる飼育員は、実はあまり多くいないのです。何となく違うなと思っていても違うところがたくさんありますね!
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