家畜施設で使える資格・免許

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まずは獣医師です。

獣医師免許を取得するには、獣医学部のある大学へ進学して卒業し、国家試験を受けて
合格しなければなりません。獣医学部を卒業するには、6年間かかります。
人間の医者と同じです。

一度取得すれば一生の免許です。

獣医師法に抵触しなければ、獣医師免許をはく奪されることはありません。
ただ、自動車の運転免許のように複数年で更新することはありませんので、自分自身の技量を高めるためには、自己鍛錬が必要です。
獣医学は日進月歩です。 まあ、なんでもそうですけど(笑)。

でも獣医師免許を取得すればいろいろな仕事に従事することが可能です。

続いて、家畜人工授精師です。
これは私も持っています。大学生の夏休みに取得しました。
大学で受講していた講義の多くが、この家畜人工授精師免許の学科科目であり、ほとんどが免除されて、実習と試験だけだったと記憶しています。

家畜育種学、家畜管理学、家畜栄養学、家畜肥育学、家畜繁殖学など。
解剖学も受講していたし、ウシの解剖実習も経験していたので、生殖器の物理的な構造もイメージがついていました。

実習では、直腸から腕を突っ込み、直腸壁を介して子宮や卵巣を触診します。
卵巣には水膨れのような卵胞が発達してやがてそれが破れて排卵します。

排卵の時期を触診して、一番適期に凍結保存した精液を溶かしたものを子宮内に注入します。精液は細いストロー状の管に入っていて、これを注入器にセットして牛の子宮内
まで差し込むのですが、これも左腕は直腸へ入れて検査。
そして右手で注入器を差し込んで行きます。

何度も何度も練習が必要。
直腸検査は牛の方も嫌がりますので、突っ込んだ腕を糞とともに押し出そうと踏ん張ったりします。そんな時には、内部の直腸壁をつまんでフルフルすると踏ん張った緊張が解けまた検査がしやすくなったりしました。

もう一つの免許が牛の「削蹄師」です。爪切りです。
牛は体重が800㎏にもなる大きな動物ですので、その体重がかかる「蹄」は非常に大切です。

牛の爪はブタと同じチョキ! そうです。偶蹄目です。
この二股の爪に均等に体重がかかることが理想ですし、片側だけ減ったり、右足だけ減ったりすると歩行障害を起こしたり、蹄の病気なり、そこから細菌感染を起こしたりします。

ですから、一定期間にあの4本の肢の爪を切ったり削ったりする必要があるのです。
牛の削蹄師はそれだけで職業として成り立ちます。
一定地域に多くの牛を飼育している北海道などの地域では、1日で100頭もの牛の爪を削蹄する、すご腕の「削蹄師」もいらっしゃいます。
だいたい削蹄料金は、1頭3,000円くらいです。

馬の削蹄師もいます。
馬の場合は爪を削って均し、そして蹄鉄を打つ装蹄師です。

装蹄師は馬の蹄にあった蹄鉄を、鉄を熱してたたき作ります。
蹄鉄を作るには非常に高い技量が必要で、一定の講習と練習を積み重ねて免許を取得します。

装蹄料金は競走馬で1頭2万円くらい、乗用馬で1~1万5千円くらいです。

大学で講義を受講して試験を受ける方法もありますが、公益社団法人日本装削蹄協会では試験や講習を実施していますので、調べてみてはいかがでしょうか?

とても体力が必要な仕事ですが、なくてはならない仕事です。

きりらび

いろんな免許があるね!牛の削蹄師さんは1日で100頭も切る。700㎏もある牛の足を1本ずつ持ち上げて、そこに自分の体を入れる。

体力勝負の大事な仕事だ!

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