第二次世界大戦後、1950年代に入ると日本を含め世界各地では一気に工場が立ち並び、産業振興が加速しました。
そのため、日本では工場の排煙や自動車の排気ガスが増加し、「公害」が発生して、たくさんの方の健康被害を出しました。
人の健康を害することに加えて、環境が汚染されそこで暮らす生き物の多くが死滅する事態となりました。
続いて起きたことが、「環境ホルモン問題」です。
石油から作られる化学製品が爆発的に増えてきた1990年頃から、これらを焼却した時の排煙に含まれる「ダイオキシン」、PCB(ポリ塩化ビニール)など、生き物の体内に蓄積して、生物の内分泌物質に異常を起こすものとして問題視され始めました。
殺虫剤に含まれる有機塩素化合物やペンキ類に入っていたトリグチルスズ、プラスチック製品に含有しているフタル酸塩など、自然分解しない物質だからこそ大きな問題になりました。
1998年の流行語大賞には「環境ホルモン」が選ばれるほどでした。
ゴミ焼却炉の排煙に含まれるダイオキシンは、これを焼き尽くす高温炉を全国各地で作り直してどんどん原因を減らして行きました。
環境ホルモン=内分泌かく乱物質は生物の体内に蓄積して、各臓器から正常に分泌されるホルモン物質を乱し、生殖にも影響を及ぼしました。
環境ホルモンを蓄積した生き物はそれを食べた生き物の体内に蓄積し、そしてそれを食べた生き物へ高濃度で蓄積する、悪循環を生みます。
そしてこれは現在は、「マイクロプラスチック問題」への変わっています。
陸上で廃棄されたプラスチック製品が海へ下る間にとても小さい破片に粉砕されこれが海中に拡散されて生き物の体に入ってしまいます。
一度生き物体に入ったプラスチックは環境ホルモンと同様に生き物の体から体へ次々と伝わって蓄積し、悪影響を及ぼします。
環境ホルモンもマイクロプラスチックも石油から作られる自然には分解されない物質ですので、一人一人が責任を持ってゴミ箱に捨てることが重要です。
ゴミはゴミ箱に!
この当たり前のことが環境破壊を食い止める一番確実で早い方法です。
ゴミはゴミ箱にって、当たり前のことだけど、ゴミは道端に捨てちゃう人がとっても多い。悲しいね。
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