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旭山動物園で実施している行動展示を推進することは、動物福祉を向上することと同じこと

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旭川市旭山動物園が実践して、動物が生き生きと活動する「行動展示」はとても有名になりました。
近年言われている「動物福祉(Animal welfare)の向上」を進めるということは、実は行動展示を実践することなのです。

「行動展示」は、旭川市旭山動物園が行ってきた、動物本来の行動を促進して動物種それぞれが持っている行動や習性を発揮出来る飼育展示方法です。

旭川市旭山動物園 公式HPより  ほっきょくぐま館

生き物それぞれが個性的な行動が発揮出来るように

アザラシはアザラシらしく、ホッキョクグマはホッキョクグマらしく、ペンギンはペンギンらしく行動出来るために、動物ファーストの考え方に基づいて施設と飼育管理によって、動物園展示に革命を起こしました。

次々と新しい施設が出来て行きそこが注目されましたが、たくさんのお金をかけて施設自体を新しくするだけでは、行動展示ではありません。

行動展示は、動物種それぞれが持っている本来の行動や習性が、飼育施設内で存分に発現されて、そこで生活する動物の生活レベルが向上して行くことが前提です。

ですから、旭山動物園と同じようなホッキョクグマ舎を作ったとしても、飼育動物の行動レベルが向上しなければ、まったく意味がないのです。

逆に施設が新しくなくても、数々の環境エンリッチメントの実践によって、本来の行動レベルが向上していれば、行動展示を進めている=飼育動物の福祉向上になっているということなのです。

旭山動物園は飼育員みんなの想いの結晶

旭山動物園は、以前市長が変わり新しい動物園作りが始まりました。
あざらし館やほっきょくぐま館は、アザラシやホッキョクグマ本来の行動が促進され、
飼育動物が生き生きと活動しその姿を見るお客様に感動を与え、一気に入園者が増えて全国的に有名施設になりました。

あざらし館ではアクリルトンネルのマリンウェイをアザラシが行ったり来たり、ほっきょくぐま館ではお客様の目の前の水中へダイブ!
見ていると当たり前のように見えますが、あの動物の行動は当たり前ではないのです!

行動展示は施設が新しくなれば成功するわけではない

アザラシは好奇心旺盛な動物ですが、とても臆病で繊細です。
ほんの少しでも危険と感じると、あっという間に休んでいた岩の上から水中へ…。
しばらくして顔を上げた時には、数十メートルも先。

こんな臆病な動物が、どうして周りをたくさんの人で囲まれたアクリルのトンネルを動物が観客を観察するように見ながら通過することが出来たのでしょうか?

旭山動物園には、人を見ることに慣れてとっても好奇心が強いメスのアザラシがいたからです。

ホッキョクグマの水中ダイブも、若い活発なオスの個体がいたからです。

野生動物と動物園育ちの動物は違うところもある

動物園や水族館で飼育している動物は、野生種ですが野生個体ではありません。
野生の環境を知らないのです。
動物本来の行動を発揮できる施設作りと、その施設をどんな生い立ちと性格を持った個体が使用するのかを考慮して、施設を作って行かなければ、動物側にとって活動的な施設にはならないのです。

旭山動物園は、このことも十分に理解して動物を熟知した上で、施設を作りエンリッチメントを実行し続けたからこそ、「行動展示」を生み出すことが出来たのです。

何事も一朝一夕には出来ず、地道な積み重ねが大切だということですね。

きりらび
きりらび

「行動展示」って言葉は結構知っているけど、実際に動物が生き生きと活動してくれることって人間の想い通りにはならない。

「行動展示」を実施した旭山動物園はすごい!

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