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水族館の生き物の多くが「常同行動」をしている理由

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動物園でクマやトラなどが、獣舎内で同じ行動(常同行動)をしていると、ストレスがかかっているのかととても気になります。

同じところを行ったり来たりしたり、左右に体を揺すったり、頭部をグルグル回したり・・・。

実は水族館の生き物の多くが、この「常同行動」をしているのです。

動物園では以前から環境エンリッチメントを実施している

動物園では展示場や獣舎内で起こる「常同行動」を減らしたり、動物種本来が持っている行動を発現してもらうために、様々な「環境エンリッチメント」を実施します。

飼育動物への「環境エンリッチメント」は、もうかれこれ30年以上も前から言われており、それを実行し続けている動物園は、その当時よりも飼育環境は劇的によくなっています。

動物施設が新しくなって、「この動物はこんな感じのところに生息しているのか~。」と見た目で分かりやすい「生態展示」では、動物の行動レベルは向上しません

見た目は良くてもその中で生活している動物が相変わらず「常同行動」していて、たくさんのお金をかけたのに効果が低かったという施設はたくさんあります。

それよりも、本来持っている習性や行動を存分に発揮できる施設を作った方が、そこで暮らす動物にとって生活の質が向上します。それが「行動展示」で、動物が活発に活動する姿を見て頂く方が、展示効果も高いのです。

行動展示を促進することが、「常同行動」の減少に直結しているのです!

水族館の生き物のほとんどが「常同行動」をしている

では、同じ野生種を飼育展示している水族館はどうでしょうか?

実は、水槽の中に魚も海獣類も、そのほとんどが「常同行動」をしています。同じところを行ったり来たり、同じスピードで同じ行動の繰り返し・・・。

水の中にいる生き物は、ほとんどが泳いでいて動いているので、同じ行動を繰り返しているというようには見えてこないのです。これは重篤です。

水の中で暮らしている魚にとって、自然環境はいつも同じではありません。

いつも同じ水流や水量で、1年間が過ぎることはあり得ない。

川でも海でも、水量や水流は日々変わりますし、潮流や潮の満ち引き日差しも風も気温も湿度も気圧も、昨日と同じであるはずがない!

なのに水槽の中の環境は1年中一緒です

そんな飼育環境では、常同行動が起きるのも当然。

ですが、水族館に関わるほとんどの人がそれに気づいていない、もしくは何を実施すべきか、わからないのです

水の注入口の角度を毎日少し変えたり、自然の光を取り込む改善をしたり、水槽の水の総量を変化させたり、給餌時間餌の切り方と変えたり、飼育員の給餌場所を変えたり、いくらでも飼育動物に対する環境を変化させることが可能です。

それを実施し続けると、水槽の中の生き物の活性がや行動レベルが向上し、繁殖行動も見られるようになるのです。

野生動物は、自分自身の遺伝子を残すことのみに生き抜いています。

外敵から逃れ、餌を追い、厳しい自然環境下で逞しく生き抜く目的は、「繁殖」のみ。

繁殖行動が飼育下で発現して初めて、その水槽が「生きている水槽」なのです。

水族館で飼育展示している生き物達に、もっともっと「行動展示」を発現出来る環境作りと環境エンリッチメントの実施が、非常に重要なのです。

きりらび
きりらび

水族館の生き物へも、動物園と同じように「環境エンリッチメント」の実施が重要!

常同行動を減らし、種それぞれ特徴的な行動を発現してみらうために、飼育員はガンバレ!

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