「生きることは食べること」と痛感した実体験があった

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「生きる」ということは、「食べる」ということ。飼育動物が教えてくれた実体験がありました。

「食べる」ことは「生きること」ではなく、「生きる」ことはやっぱり「食べる」ことです。

飼育動物にとっても、餌の食べ方は健康管理のバロメーター

野種動物を飼育している動物園や水族館では、飼育動物の健康状態を知るバロメーターとして、餌を一つの指標にしています。

飼育施設の広さと運動量、それに合わせた飼料の内容と1日量をしっかりと決めて、その動物種に合わせた給餌を実施し、健康管理を行います。

ですが、食べる量と内容だけでは健康状態を知るには、その判断材料は足りません

食べるときの食欲=がっつき度はとても重要です。

野生種の動物は、いつも安定的に食料が得られるわけではなく、餌があるときにしっかり採餌します。これは草食性の動物よりも雑食性や肉食性の動物に見られる傾向です。

野生下ではいつも獲物が得られるという保証はありませんから・・・。

そしてその時得た食料に対して、ガツガツとがっついて食べます。人のように、ゆっくり味わって食べる、なーんてことはありませんから!

「生きる」ことは「食べる」こと

ですから、飼育下でも給餌時の餌への寄り付きやがっつきはとっても大切なことです。

餌へのよりが遅かったり、食べるには食べても「がっつき」具合が少なく、時間がかかって完食するといった時には、体調不良を疑った方がいい場合もありますよね?

動物は「生きる」ために「食べる」のです。

私が所属している施設で、長寿のアザラシが死にました。死因はいわゆる「老衰」。

年齢はアザラシとしては高齢で40歳代の後半に差し掛かっていましたので、大往生だったと言っていいでしょう。

このアザラシがですが、昨日まで一定量の餌を採餌していたのに、翌日ほとんど食べなくなりました。魚を1本食べただけ。

そしてその翌日からは一切食べなくなりました。

水の中では「泳ぐ」と言うよりも「浸かっている」といった感じ。動きもとても少なくなった・・・。

担当の飼育員も心配して、何とか餌を食べてもらえるように、魚を口元に持って行ったり、給餌の頻度を増やしたりと対応を変えて試しましたが、この日から何をやっても食べなくなってしまいました。

私には、このアザラシは自分自身で死期が近づいていることを知っている、と感じました。

実は以前に在籍していた動物園でも担当動物で同じような経験があったからです。

動物種は違いましたが、やはり高齢の個体で、「食欲廃絶」「行動停止」という2つの顕著な状態の変化があり、それから数日後にこの個体は眠るように死にました。

高齢のアザラシもやはり「食欲廃絶」「行動停止」という2つの特徴的な行動変化があってから、7日目に死亡しました。

野生動物は、死が近づくと自ら食を排して行動を止め、そして数日後に死んで行く。

自らの遺伝子を残すことのみを目的に過酷な自然環境下で生き抜き、そしてその目的を終えると食を排して死んで行くのです。

「生きる」ということは、「食べる」ことなんだなぁ、と痛感しました。

そして「生きる」ために食べるものは、すべて「生き物」なのです!

だから、「いただきます。」なんですね!

きりらび

体を維持するだけの栄養を補給するなら、栄養補助食品で十分かもしれないけれど、「生きる」ために「食べる」ものは、多種多様で「おいしい」と思えるものを食べた方がいい。

「生きる」ために絶対に大切なこと!

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